ジョン・ウィリアムスが奏でるギターのショパン「バリオス」

万能ギタリストのジョン・ウィリアムスがバリオスの没後50周年を記念してレコーディングした「バリオス作品集」は、クラシックギターを弾く全ての人におすすめしたい名盤。


ギターの演奏の可能性を大きく広げたクリエイティブな作品は、聴いてみても、弾いてみても、実に鮮やかです。

まるでショパンのように音が軽快に走り、古典的な音使いに縛られることがありません。バリオスは、ギターの器楽的なポテンシャルを最大限に引き出した作曲家であり、また演奏家だと思います。

ここでは、全曲紹介してみたいと思います!

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1. ワルツ第3番

1曲目の「ワルツ第3番」は、音楽的にも最もショパンっぽいと感じます。哀愁が漂う流れるようなメロディが印象的で、ハーモニクスも効果的に使われています。途中、長調に転調してからは、弾むような軽快な曲調になります。音楽的にとても表現の幅が広い、プレーヤーを満足させる素敵なワルツです。

2. 前奏曲ハ短調

「前奏曲ハ短調」は、古典的な曲調ですが、抒情に富んだ美しい曲です。何より、この類の弾き方では、単調で一方的に暗くなったり、荘厳になってしまったりしますが、音楽的に瑞々しさを感じるのは、作曲家としての優れた腕前によるところなんでしょうか。

3. クエカ 4. マシーシャ

軽快な舞曲が続きます。クエカは演奏してみても非常におもしろい曲です。マシーシャはノリのいいリズムと軽快なメロディが印象的な曲です。ともに、ほんとに1本のギターで弾けるの?と思えるようなアプローチですね。

5. 大聖堂

「大聖堂」は、バリオスの代表的な作品です。

第一楽章は、本当に宗教的な聖堂を思わせるような、アルペジオがひたすら続きます。しっかり押さえるのが、地味に難しい曲です。

第二楽章は、和音的な進行を重視したような作りで、ゆったりとしたテンポながら、荘厳さを感じます。難易度的には、低めです。

そして、怒涛の第三楽章。ひたすら音の連続です。とにかくカッコいい!難易度は極めて高く、途中で押さえている手が悲鳴をあげるので、耐久力が問われます。

大聖堂第三楽章の楽譜(タブ譜)

6. フリア・フローリダ

別名「舟歌」、バリオスの曲の中でもトップクラスに美しくドラマ性のある曲です。演奏的にはそこまで難しくなく、非常に楽しめる一曲です。

7. ワルツ第4番

ワルツ第3番と並んで有名なバリオスのワルツです。第3番とは曲風が異なり、ちょっとユーモラスでふわっとした愛嬌のあるようなワルツです。演奏的におもしろいワルツだと思います。雰囲気としては、途中からエルガーの「愛のあいさつ」と似ているかなっと感じました。

8. 最後のトレモロ

バリオスの遺作のトレモロ曲です。聴き始めると、なんだか悲しい。唐突に悲哀な感じを突きつけられるようで、直情的な感じがしましたが、進むにつれ救いがあらわれるようで、ストーリー展開が豊かです!

トレモロの曲って、あまり多くないので、ぜひレパートリーにいれて頂きたい一曲です。

9. マズルカ・アパッショナータ

ショパンのマズルカよりも、訴えかけの強いマズルカです。ギターなのに・・非常に抒情性の強い曲で、一音一音がものすごく活きています。こんなの弾けたらステキですよね・・(かなりの難曲です!)

10. 蜜蜂

蜂をタイトルにした曲って、クラシックギターには結構ありますね。どれもが、音が連続するという特徴をもっています。

バリオスの蜜蜂は、ひたすら3連符が続くカッコいい練習曲です。弾いてみると、やっぱり難しいですね・・

蜜蜂の楽譜(タブ譜)

11. 古いメダル

難易度的にはそんなに高くなく、和音の複雑さもそんなにないと思うのですが、一つ一つの音が効果的に動いて、郷愁を誘うひっそりとした曲です。世界観としては、オー・ヘンリーっぽい!個人的にはかなり好きです。

12. 郷愁のショーロ

うっすら物悲しい感じのショーロです。途中の単音のメロディにたよらずコードの進行で物語を進めていくような感じが印象的な曲です。

13. サンバのしらべ

非常に抒情的なメロディが印象的なサンバです!サンバとはいうもののあまり軽快な曲ではありませんが、感情がにじみ出るよな味の濃い曲です。弾いてみると、深々と感情をこめてしまいたくなるような曲です。・・・やっぱり難しいけど・・

14. アコンキーハ

アコンキーハを聴いたときにまっさきに思い立ったのが「アルプスの自然と羊たち」。実際には、アコンキーハとは、アルプスではなく、アルゼンチンの山の名前だそうです。ギターでこんな豊かな世界観を表現できるんですね!

15. 前奏曲ト短調

比較的これまでにあったようなバリオスのテイスト(郷愁性や抒情性)が薄いバロック風な曲ですが、カッコいい!

16. 森に夢見る

「森に夢見る」こそ、クラシックギターで創造できる最高峰の物語ではないでしょうか。もう、すごすぎてため息しかでません。まるで夢の中を浮遊しているような、幻想的な世界です。

そんな幻想的な物語は、途中から雲行きが怪しくなってきますが、終盤に向かい、また明るさを取り戻し、幻想的な世界をめぐります。

なんでしょうね、創造力がぶっとび過ぎていて、ほんとにため息しかでません。

似たような経験がありましたね、それはショパンの「英雄ポロネーズ」を聴いたとき。曲調はまったく違いますが、その創作力に虜になっていまいました。

5弦、6弦を下げたドロップチューニングでトレモロが続く「森に夢見る」、弾いていてとても楽しいので、ぜひ試してみてください。

森に夢見るの楽譜(タブ譜)

17. クリスマス・キャロル

アルバム最後を飾る美しい曲です。イメージとしては「マッチ売りの少女」!クリスマスの夜、雪が降り積もる西洋の街。寂しくもあるけど、心はポっとあたたかい。実に物語を感じる美しい曲です。

クリスマス・キャロルの楽譜(タブ譜)

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